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2007/10/29

黒澤明監督「隠し砦の三悪人」がリメイクされる。しなくていいよ、ホント。

隠し砦の三悪人<普及版>

YAHOOニュース
黒澤明の名作「隠し砦の三悪人」が再映画化!主演は嵐・松本潤

樋口真嗣監督とジャニーズのコンビで映画化。
「日本沈没」の二の舞じゃないかなぁ。
ニュースを読んだだけで不吉な感じがする。

リメイクなんかしなくていいから、オリジナルを劇場公開してよ!

10月 29, 2007 at 10:35 午後 映画・テレビ | | コメント (0) | トラックバック

2007/10/26

「サンシャイン2057(原題:SUNSHINE)」-邦題が安い映画にしてしまった。-

サンシャイン2057

【自宅にてDVD】ネタバレします。

「トレインスポッティング」「28日後...」のダニー・ボイル監督作だけあって、ハリウッド製エンターテイメント映画という印象をあまり受けない。
何と言うか、ユース・カルチャーの臭いがする。
書いていて恥ずかしいが(笑)。

眼球の接写や編集がPVっぽいと言えば言えなくもないが、最大の原因はサウンドトラックだろう。
一般的なハリウッド映画では通常、サントラはオーケストラだ。
しかし、本作は全編にわたって、打ち込みのサウンドを使用している。
これがハリウッド製らしからぬ雰囲気を造りだしてるのではないだろうか。
後半盛り上げなければならない箇所は、オーケストラだったと思うけれど。

本作は様々な映画の引用から造られている。
宇宙船の造形は例の精子の形をしたアレだし(※ただし、本作では正当な理由があって、この造形になっていますが)、冒頭の気だるい食事をしながらのミーティングは、「エイリアン」の冒頭を思い出す。
だが、本命の元ネタは「イベント・ホライゾン」だろう。
この映画もかなり風変わりなハリウッド映画だが、行方不明になってた宇宙船を発見するくだりや、宇宙服無しでの脱出、そして何よりも、逃げ場の無い宇宙船内に狂人が出現する展開など、かなりの部分をこの映画から引用していると思われる。
また、話の筋自体も王道のストーリーで、邦題の元ネタとなってる「クライシス2050」と同じだ。
だだし、太陽の状態が真逆だが、「クライシス2050」では太陽を冷ましに行くのだが(公開当時に劇場で観たので、記憶が定かではないが)、本作では活動が弱まった太陽を活性化させる為に行く。

引用だらけの映画ではあるけれども、不快ではなかった。
逆に大変面白かった。
ちょっと不思議だ。
普通だったら、「パクリやがって!」などと文句の一つも言うのだが(笑)。
たぶん、それは引用が方便に過ぎないからだろう。
描きたい事が有り、引用は手段に過ぎない。
当り前の事かもしれないが、意外と難しいのではないだろうか。
手段が目的になってしまい引用しまくった挙句、中身がスカスカな映画もあるはず。
「リターナー」が正にそれだったが。
本作はそのような事にはならなかったと思う。
確かに、中盤までの閉鎖感と焦燥感が増幅する息の詰まるような展開と打って変り、後半の狂人が出現してからの展開は急にバタバタと慌しく、「やっつけか?」と思ってしまうが。
それでも、柔らかい陽射しが凍てついた地球の大地を照らし出すラストシーンを目にしたならば、後半のバタバタ感も帳消しになるとは言わないけれど、良い映画を観たなと思うのではないだろうか。

「サンシャイン2057」にとっての“陽射し・日光(SUNSHINE)”は両義的だ。
人間を魅了し、狂人に変えてしまう力を持つ。
太陽に近づけば近づくほど、その想いは増大する。
身を焦がすという比喩を物理的に体験してしまう事になろうとも、その魅力には逆らえない。
そしてそれは人間の無力さを思い知る事になり、究極のニヒリストになる事でもある。
後半の狂人は正にそれだが、乗組員のセラピスト(精神科医?)も、そうなりかかっていた。
その事に自覚的だった彼は自己犠牲を言い訳にして、自分が望む最後を迎えたのだ。
その一方で太陽は人類にとっての“希望の光”でもある。
希望の象徴であると同時に、希望・救済そのものとして、凍てついた大地に光が射し込むのだ。

この両義性があるので、原題はただ単に“SUNSHINE”としたはず。
だが、邦題ではこの両義性を無視した。
「サンシャイン2057」とすれば「クライシス2050」の類似性から、僕のようなユーザーが口コミで広めて話題にしてくれるだろう、という宣伝効果を狙ったのだろうが、「クライシス2050」を知っている人間がどれ程いるのだろうか?
現時点でYAHOOで「サンシャイン2057 クライシス2050」と検索すると約247件。
YAHOOブログ検索で58件。
Googleで約605件、Googleブログ検索で約74件。
知っている人が全てブログを書く訳ではないので実際はもっといるだろうが、それでも、たったこれだけだ。
これだけの為に本作の核とも言える部分を蔑ろにしてよいのだろうか?
そもそも、「クライシス2050」自体が超の付く駄作である。
その駄作を引用したタイトルを冠した映画となってしまうと興味が削がれる。
そして何よりも、本作をかなり安物の印象に変えてしまった。
テーマを無視し、安物に変えてしまった酷い邦題だ。
このような事は本当にやめてほしいと強く思った。

しかし、「サンシャイン2057」自体は後半に難があると思うが、意欲的で面白い映画だった。

監督:ダニー・ボイル
製作:アンドリュー・マクドナルド
脚本:アレックス・ガーランド
撮影:アルウィン・カックラー
音楽:ジョン・マーフィ、UNDERWORLD
出演:キリアン・マーフ、真田広之、ミシェル・ヨー

「イベント・ホライゾン」

【関連サイト】
□サンシャイン2057:公式サイト
http://movies.foxjapan.com/sunshine2057/

□最低映画館~クライシス2050
http://www5b.biglobe.ne.jp/~madison/worst/sf/crisis.html

イベント・ホライゾン イベント・ホライゾン
ローレンス・フィッシュバーン サム・ニール キャスリーン・クインラン

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10月 26, 2007 at 11:39 午後 映画・テレビ | | コメント (0) | トラックバック

2007/10/17

「力道山」と「イカとクジラ」、どちらも見応えあり。

力道山 デラックス・コレクターズ・エディション

「力道山」

“力道山”役のソル・ギョングがやはり良い。
日本語がたどたどしい箇所も当然あるが、些細な事に過ぎない。
他に誰が演ずる事が出来ただろうか。
被差別者で有るが故に、徹底的に“個”であろうとした生き様を熱演。
力道山に寄り添う“綾”の中谷美紀も良かった。

また、影の実力者“菅野武雄”を演じた藤竜也も素晴らしい。
「海猿 ウミザル」で教官を演じていたが、登場すると画面が引き締まる。
「海猿」自体は「トップガン」の焼き直しなので、取り立てて言う事の無い映画だったが、この手の映画(海猿)を映画として成立させているのは、結局のところ藤竜也のような年季の入った役者達なのだろう。

イカとクジラ

「イカとクジラ」

知的階級もそれなりに、ぶっ壊れているなぁと痛感する作品。
シニカルでユーモアが有り面白かった。
ラスト間近に流れる、ルー・リードの「ストリート・ハッスル」も、久々に聴いたが良かった。
映画秘宝で連載している町山智浩氏「アメリカ映画特電」の「イカとクジラ」の回も聴いたのだが、ラストの印象が自分とは真逆だった。
僕は主人公が、母親に連れて行ってもらった自然博物館の「イカとクジラ」のジオラマの前で茫然と立っている姿は、失ったものに対するどうしようもなさ、且つ、唯一幸せを感じたその場所から一歩も動けない、ある種の無力感として受け取った。
町山智浩氏は「イカとクジラ」は恐ろしい対象であり、それは今現在の主人公を取り巻く状況の具現化であり、その恐怖に対峙しなければならないという決意の表明と解釈しているようだった。
ちょっと記憶が曖昧だが、たぶんそんな感じだ。
「なるほどなぁ」と思うと同時に、町山氏も言っているが、いろんな解釈が可能な映画ではある。

両作品、共に面白かった。

【追記】
昨日、町山智浩氏ご本人から、本記事の引用箇所について訂正のご指摘を頂きました。
曖昧な記憶のままで引用してしまった事を反省しました。
曖昧な引用とは、そもそも引用にならないからです。
ですので、本文の僕が引用した部分は間違いですので、町山智浩氏のコメント及び、下記の町山氏のブログを参照して頂きますようお願い致します。
※本文の誤った引用部分には取消線を追加しましたが、これは僕の意思でした事であり、町山氏から指示されたものではありません。念の為、記します。

【ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記】
2005-11-30 The Squid and The Whale イカとクジラ
http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20051130

2006-10-26 「イカとクジラ」のノア・バウムバック監督インタビュー
http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20061026

【関連サイト】
□力道山:公式サイト
http://www.sonypictures.jp/homevideo/rikidozan/index.html

□イカとクジラ:公式サイト
http://www.sonypictures.jp/movies/thesquidandthewhale/

10月 17, 2007 at 02:52 午前 映画・テレビ | | コメント (2) | トラックバック