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2007/12/13

「叫」「ドリームガールズ」「ニューヨーク1997」「エスケープ・フロム・LA」取り留めなく観る。

叫 プレミアム・エディション

「叫」

昨今のJホラーをリミックスした感じ。
しかし、黒澤清監督は投身自殺のシーンにこだわるなぁ。
「回路」でも確か投身自殺のシーンがあったはず。
それもビルの屋上から地面までカットを割らずに、ドサッと落ちるとこまでを1カットで撮る。

身を投げる人物はダミー人形ではない。
本作では投身自殺した人物が死んでおらず、フラフラと立ち上がって逃げるとこまでを1カットで撮っていた。
変な言い方だが、投身自殺が進化している。
落ちる前または落ちてる途中と落ちた後のカットを割った投身自殺のシーンと1カットに納めた投身自殺のシーンでは映像のインパクトが全然違うは確かだ。
結構なペースで刊行されている黒澤清関連の本に、この辺の事、書かれているのかな?

監督: 黒沢清
脚本: 黒沢清
プロデューサー: 一瀬隆重
撮影: 芦澤明子
出演: 役所広司 小西真奈美 葉月里緒菜 伊原剛志 オダギリジョー 加瀬亮

ドリームガールズ スペシャル・コレクターズ・エディション

「ドリームガールズ」

アメリカの、アメリカ人による、アメリカ人の為の映画。
日本人の僕でも面白かったが(笑)。
セットもゴージャス、キャストも気合入りまくり。
エディ・マーフィーも、いつもより3割増しで黒光りしてる感じだ。
ハリウッド映画の底力を見た気がする。
題材が全然違うが、ちょっと「ブギーナイツ」みたいだった。
ある人物を通して一時代を築いたムーブメントを切り取ってみせる、この手の映画は好きだな。
「ドリームガールズ」と「ブギーナイツ」でアメリカ現代史はバッチリ。
そんな訳無いか(笑)。

監督: ビル・コンドン
製作: ローレンス・マーク
原作: トム・アイン
脚本: ビル・コンドン
撮影: トビアス・シュリッスラー
出演: ジェイミー・フォックス ビヨンセ・ノウルズ エディ・マーフィ ジェニファー・ハドソン

ニューヨーク1997

エスケープ・フロム・LA

「ニューヨーク1997」 「エスケープ・フロム・LA」

連続して観たので、頭の中で混ざってしまった(笑)。
「エスケープ・フロム・LA」のほうが後に作られているので、金も掛かっておりスケールもデカくて面白かった。
見終わった後、唐突に
「ジョン・カーペンターはアメリカのゴダールか!?」
などと思ってしまった。
何故だろう。
映画ラストのテクノロジーでテクノロジーを破壊するという行為が、ゴダール的な映画で映画を破壊するという感じで頭の中で繋がったのだろう、たぶん(笑)。
また、サーフィン(※処女作「ダークスター」でも見せ場)やキャデラック、ヘビメタなどのアメリカで花開いた不良文化に対する愛着、それに反してディズニーランドは廃墟にしてしまうといった、ジョン・カーペンターの自国文化に対する愛憎が興味深かった。
まぁ、そもそもニューヨーク、ロサンゼルスを廃墟にしているのだが(笑)。

「ニューヨーク1997」
監督: ジョン・カーペンター
製作: デブラ・ヒル ラリー・フランコ
脚本: ジョン・カーペンター ニック・キャッスル
撮影: ディーン・カンディ
音楽: ジョン・カーペンター
出演: カート・ラッセル リー・ヴァン・クリーフ アイザック・ヘイズ ドナルド・プレザンス アーネスト・ボーグナイン

「エスケープ・フロム・LA」
監督: ジョン・カーペンター
製作: デブラ・ヒル カート・ラッセル
脚本: ジョン・カーペンター デブラ・ヒル カート・ラッセル
撮影: ゲイリー・B・キッブ
音楽: シャーリー・ウォーカー ジョン・カーペンター
出演: カート・ラッセル ステイシー・キーチ スティーヴ・ブシェミ ピーター・フォンダ ジョージ・コラフェイス ブルース・キャンベル パム・グリア

12月 13, 2007 at 12:49 午前 映画・テレビ | | コメント (0) | トラックバック

2007/12/02

「大日本人」-何故、TV放送向けに作らなかったのだろうか?-

大日本人 初回限定盤
大日本人
初回限定盤

【自宅にてDVD】

映画館で観ようと思っていたが、何だかんだでDVDになってしまった。
が、しかし本作を映画館でみたら、正直がっかりしたかもしれない。
それは、映画的なダイナミズムが全然なかったからだ。

報道番組を模したフェイクドキュメンタリーと特撮ヒーロー物がミックスされた形式で進行する映画だったのだけれど、このようなパロディは元ネタの媒体でやるのが一番効果的だと思うのだが。
本作は映画の形式ではなく、あくまでテレビの形式に沿っている。
そう考えると、劇場映画用ではなくTV放送用に作るべき作品だったように思う。
本作がゴールデンタイムに松本人志撮りおろし作品として放送されていたら、全然違った印象を受けたはずだ。
さすが、松本人志と言ったかもしれない。

また、テレビの形式で作られたパロディ映画も当然あるのだが(※ケンタッキー・フライド・ムービーとか、そうなのかな、あんまり面白くないけど)、本作より、元ネタの形式に対して、もっと徹底している。
本作は所々、映画的であったり、テレビ的であったりと一貫していないように思われる。
そもそも、松本氏本人はパロディ自体が好きではない。
インタビュー、書籍等で発言していると思う。
なので、本作をパロディ映画として作っているという意識が薄いのかもしれない。
パロディ映画という自覚無しに“笑い”を追求した結果が本作になったのだとしたら、松本氏はやはり徹底的にテレビの人なのではないだろうか。
北朝鮮のニュース風の映像も映画館のスクリーンで観るより、自宅のテレビ画面で観る方が笑えるはず。
また、上記の北朝鮮のパロディや日米安保に触れるような主人公の台詞も、決して政治的な社会風刺ではなく、あくまで日常的で、僕等が持っている曖昧な印象を反映しているに過ぎないと思う。
この辺もテレビ的だと思ったのだが。

「ごっつええ感じ」全盛時代のコントはセット、キャラクターの衣装など非常に良く出来ていた。
それは精巧に作られているのだが、本物そっくりと言う訳ではなく、ぎりぎりの所でショボく作ってある、その塩梅が絶妙で感心したのだが、それはテレビのコントとしての絶妙さ、完成度の高さだ。
しかし、映画となってしまうと、この方法論が上手く機能しないのではないのだろうか。
スクリーンに映し出されたのは、“大佐藤”という人物ではなく、カツラを被った松チャンとみえてしまう。
あのカツラだって当然、カツラと分かるようなクオリティの物を、わざと被っている。
テレビでは、あれほど効果的だった方法が映画では裏目に出てしまっている。
映画の場合は本物そっくりの頭髪にしなければならなかったのではないだろうか。
(※ズラを被っている設定じゃないよな、夏のシーンで散髪してるし。)

たぶん、僕は映画を観る時は無意識に意識を切り替えてるのだと思う。
スクリーンに投影されているのは、もう一つの現実だと。
例えそれが、荒唐無稽なファンタジーやSFであっても。
リアリティを無意識に映画に求めている。
それを逆手にとって、映画などは作り物に過ぎないと提示されたら、それはそれで面白いのだ。
しかし「大日本人」はその辺が徹底されていなかったと感じた。

やはり現在、地上波でコント番組を持っていないのが、一番キツイのではないかと思われる。
松本人志の作品はテレビで観たい。
そう強く思った映画だった。

監督:松本人志
脚本:松本人志 高須光聖
撮影:山本英夫
音楽:テイ・トウワ 川井憲次
出演:松本人志 竹内力 UA 神木隆之介 海原はるか 板尾創路 街田しおん

【関連サイト】
□大日本人:公式サイト
http://www.dainipponjin.com/

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12月 2, 2007 at 10:12 午後 映画・テレビ | | コメント (0) | トラックバック